神護寺の歴史
女帝、称徳天皇の信頼が厚かった僧、道鏡(どうきょう)は「八幡大菩薩」のお告げにより皇位を継ぐとされていましたが、称徳天皇から宇佐八幡宮へその神意を確認すようお願いされた和気清麻呂(わけのきよまろ)は「八幡大菩薩は臣下の物が皇位を継承を望まない」とすることを奏上します。このことが称徳天皇の怒りに触れ和気清麻呂と姉の和気広虫(わけのひろむし)は、称徳天皇が死去されるまでの間流刑にされていました。道鏡が左遷されることで都に戻ってきた和気氏が、和気氏の私寺であった寺を宇佐八幡の神意に基づいて建てたお寺が「神願寺」です。元々この地に古くから存在したお寺で和気清麻呂の長男弘世が、叔母広虫の三周忌を営むために最澄を高雄山寺に招請し法華会が行われたのが「高雄山寺」です。
そして826年「神願寺」と「高雄山寺」が合併してできたのが「神護寺」(じんごじ)です。また、神護寺は紅葉の名所で秋は観光客にも非常に人気の高い寺院です。
宗派・本尊など
別名: 神護国祚真言寺、高雄神護寺
宗派: 高野山真言宗
本尊: 薬師如来
神護寺の見所
金堂
入母屋造りの本格的密教仏堂で、昭和10年に実業家山口玄洞により寄進されました。
和気公霊廊
和気清麻呂と姉の広虫が祀られています。
鐘楼と梵鐘(国宝)
楼門
石段をのぼりつめた先にある正門です。
明王堂
多宝塔
中には国宝の「五大虚空蔵菩薩像」が安置されています。
大師堂(重文)
空海の住坊であった「納涼房」を復興したものです。
神護寺境内
神護寺は紅葉の名所で、紅葉の季節には大勢の観光客が訪れます。
その他
両界曼荼羅(国宝)
空海が唐より請来した曼荼羅を手本に描いたといわれる現存最古の両界曼荼羅図です。
かわら投げ
門前で厄除けのお皿を購入し、境内西の地蔵院から谷に飛ばすことで家内安全を祈ります。かわら投げはここ神護寺が発祥とされています。
三尾(さんび)
昔より、高山寺の栂尾(とがのお)・西明寺の槙尾(まきのお)・神護寺の高雄(たかお)と言われ、三尾と呼ばている紅葉の名所です。
案内
〒:616-8292
所在地:京都市右京区梅ヶ畑高雄町5番地
℡:075-861-1769