丹生官省符神社の歴史
丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)は、空海によって816年に慈尊院と共に創建されたといい、官省符荘(紀伊の国の荘園)の鎮守でした。 高野山の入口として山麓に慈尊院を建立する時、参道中央正面上壇に丹生高野明神社(現:丹生官省符神社)を祀られました。空海が、京都の東寺から真言密教を教える為の根本道場の地を求めていた時、大和国宇智郡で気高い猟師に出合います。その猟師の言う場所を二匹の犬に導かれたどり着いたのが高野山だったのです。そして、高野山でその土地の神、丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)〈丹生明神〉に出会いこの土地に真言密教の建物を建てる了承を得ます。空海は高野山まで導いて頂いた猟師は、丹生都比売大神の御子である高野御子大神(たかのみこのおおかみ)〈狩場明神〉と言う事に気付き嵯峨天皇に出来事を話し高野山の土地を天皇より下賜されます。この後、空海は慈尊院と丹生官省符神社そして高野山壇上伽藍の建立までたどりつくのです。
宗派・主祭神など
宗派; 日本神道
主祭神: 丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)〈丹生明神〉
高野御子大神(たかのみこのおおかみ)〈狩場明神〉
大食都比売大神(おおげつひめのおおかみ)〈気比明神〉
市杵島比売大神(いちきしまひめおおかみ)〈厳島明神〉
天照大神(あまてらすおおみかみ)
誉田別大神(ほんだわけのおおかみ)
天児屋根大神(あめのこやねのおおかみ)
ユネスコ世界遺産(2004) 紀伊山地の霊場と参詣道
丹生官省符神社の見所
本殿(重文)
室町時代の社殿二棟と安土桃山時代の社殿一棟の計三棟が重要文化財として指定されています。比較的状態のよい状況で現存しているもので当時の神社建築を知ることができます。
拝殿
拝殿の向こうに本殿はありますが、拝殿から見て本殿は高野山の方を向いてお参りすることになります。
境内(史跡)
町石道と町石がある境内は、史跡として指定されています。
その他
町石道
慈尊院から高野山まで一町(約109m)ごとに石塔(町石)が建っています。ここでお祈りをしながら高野山まで20数km登っていく祈りの道です。昔は、石塔ではなくて卒塔婆だったそうです。
案内
〒:648-0151
所在地:和歌山県伊都郡九度山町慈尊院835
℡:0736-54-2754