東寺の歴史
東寺(とうじ)は桓武天皇が京都に都を移して平安京を築くときに造られました。
平安京の南の真ん中の羅城門(らじょうもん)から朱雀大路(すざくおおじ)が延び、その先に大内裏(だいだいり)があり、羅城門を中心として両翼、左右に東寺、西寺がありました。東寺は国の東の王城鎮護、西寺は国の西の王城鎮護を担う、官寺でした。
西寺は今はもうありませんが、東寺は現在も残っています。遣唐使から帰ってきた空海に嵯峨天皇は真言宗の根本道場として東寺を与えました。そののち何度か東寺は焼失しましたが、その度復興し現在に至ります。
時には南北朝時代、足利尊氏の陣の場所になったり、鳥羽伏見の戦いのときには、
西郷隆盛が東寺の上から鳥羽・伏見の戦火の状況を見極めていたとも言われています。そして、現在も堂々と東寺は京都を代表する日本最大の五重塔(55m)としてそびえたっているのです。
宗派・本尊など
別名: 教王護国寺
宗派: 東寺真言宗 総本山
本尊: 薬師如来
ユネスコ世界遺産登録(1994) 京都17寺社
東寺の見所
東寺五重塔(国宝)
京都のシンボルとなっている東寺の五重塔。55メートルにもなるこの塔は826年弘法大師により創建着手され、1644年に徳川家光の寄進によって再建されるまでに4回もの火災を受け現在に至ります。
金堂(国宝)
金堂は796年に創建されたと言われており、金堂内には本尊の薬師如来座像が、両脇には日光菩薩・月光菩薩を配し、その下には十二神将がしっかりこれらを守っています。
講堂(重文)
金堂の後ろに建っているのが講堂です。現在のものは1491年に再建されたもので瓦屋根の入母屋造(いりもやづくり)です。講堂には、密教系の大日如来を中心とした密教系の仏像を安置しています。
大師堂(御影堂)<国宝>
弘法大師の住房であった大師堂(だいしどう)は、全体が檜皮(ひわだ)葺きの前堂、後堂、中門の3つの複合仏堂になり現在に至っています。大師像(国宝)を安置するために北側に前堂、その西側に中門が増築されました。南側の後堂には弘法大師の念持仏とされる不動明王坐像(国宝)が安置されています。前堂の大師像は運慶の4男康勝が制作し、信仰の中心となっている御堂です。
蓮華門(国宝)
鎌倉時代前期に再建されたと言われています。小子房の西の門で国宝の指定を受けています。
毘沙門堂(都七福神・毘沙門天)
東寺の毘沙門堂は京都の七福神を巡る都七福神の1つです。 毘沙門天を祀っています。
塔頭寺院
観智院
現在、東寺の別格本山となっている観智院は、真言宗一宗の勧学院で、いわば大学の研究所のようなものだったそうです。
その他
弘法市
弘法大師の入寂した3月21日にちなんで毎月21日に開かれる「のみの市」です。
案内
〒:601-3325
所在地:京都市南区九条町壱番地
℡:075-662-0173
まめ情報
近くのお店・・・・
御菓子司・東寺餅
京都市南区東寺東門前町88
℡:075-671-7639
営業時間:7:00~20:00
定休日:毎月6・16・26日 (日曜日・祝日は営業)
御菓子司・東寺餅で販売されています。
写真左は東寺餅130円、写真右はうぐいす餅130円。どちらもあっさりしたあん(うぐいすは粒あん)を柔らかいお餅でくるんであります。(2012年 3月)