南禅寺

南禅寺の歴史

南禅寺は、亀山上皇が離宮、禅林寺殿で出家され法皇となられた今から720年以上前の鎌倉時代に東福寺住持である、無関普門禅師を開山として開いたのが始まりです。無関普門禅師を開山とした理由は、無関禅師と修行僧が共に離宮で、坐禅・掃除・勤行と、禅堂そのままの生活を送られただけで、それまであった妖怪な事が終息していったということだそうです。そののち法皇は禅師の徳を称えて離宮を禅寺としました。それから時が経って、後醍醐天皇は南禅寺を京都五山の一位としましたが、後の室町三代将軍、足利義満が自分の建てた相国寺を一位としたかった為(のちに二位になっています)、南禅寺を五山の一位より上の位を作って五山の上としました。それほど、寺院としても隆盛し格付けも立派な寺院でした。その後、二度の火災と応仁の乱で荒廃した境内が復興するのは江戸時代になってからの事なのです。



宗派・本尊など

別名:   太平興国南禅禅寺
宗派:   臨済宗 南禅寺派 大本山
本尊:   釈迦如来        

南禅寺の見所

方丈(国宝)

南禅寺の方丈は大方丈と背後の小方丈からなる方丈です。大方丈は(1573-1592年)の内裏清涼殿を移建したものとされていますが、清涼殿ではなく女院御所の対面御殿を移築したものとの説もあります。広縁の欄間彫刻、天井、板扉の形式とともに近世宮室建築の姿を伝える遺構です。内部の障壁画(重要文化財)は124 面を数え、桃山前期の狩野派の手になるとされています。小方丈は寛永年間(1624-1644年)の建築で、伏見城の遺構とされています。内部には狩野探幽筆と伝えられる《群虎図》があります。写真は大方丈前広縁上部欄間彫刻(左甚五郎作)

南禅寺・欄間
                                           






方丈庭園(名勝)

大方丈前の枯山水庭園は、小堀遠州作の庭園で国の名勝にも登録されており、『虎の子渡しの庭』と呼ばれています。

南禅寺・方丈庭園
                                           






南禅寺・方丈庭園
                                           






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三門(重文)

京都三大門、日本三大門の一つにに数えられています。(22m) 二階楼閣部分は拝観できます。歌舞伎の『楼門五三桐』(ろうもんごさんのきり)にて石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな・・」という台詞はこの三門の事です。

南禅寺・三門
                                           






南禅寺・三門
                                           






南禅寺三門より
                                              南禅寺三門より






南禅寺の境内(史跡)

南禅寺の境内は国の史跡にも指定されています。

南禅寺・境内
                                           







                                           






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塔頭寺院

南禅寺の主な塔頭寺院(たっちゅうじいん)

金地院(こんちいん)

もともと北山(鷹峯)にあった禅寺で、徳川家康に重用された以心崇伝が、南禅寺塔頭として移建されました。方丈は桃山城の遺構を移築したもので、その前庭が国の特別名勝に指定されている小堀遠州の代表作『鶴亀の庭』です。

金地院・庭園
                                           






南禅院

亀山上皇の離宮時代(禅林寺殿)「上の宮」跡に造られた南禅寺の塔頭で、南禅寺の発祥の地です。江戸時代徳川綱吉の母、桂昌院が再興させました。その庭園は夢窓疎石(むそうそせき)の作庭と言われる京都三名勝史跡庭園に数えられます。

南禅院・庭園
                                           






天授庵(てんじゅあん)

開山の無関普門の塔所(たっしょ)≪住職が隠居して、境内付近に小庵を営み、そこで余生を過ごす場合もあります。このような小庵は塔所と呼びます。≫として開かれた塔頭で、1602年に細川幽斎によって再建されました。

天授庵・庭園
                                           






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その他

水路閣(すいろかく)

明治に入って遷都による衰退した首都機能を復興させようとして、第三代京都府知事、北垣国道氏が琵琶湖疏水計画を実施しました。その建造物が南禅寺の境内にも 通っているのです。 上から見ると水流が見れます。又、水路閣の水は、北に向かって流れています。

南禅寺・水路閣
                                                 夏の水路閣






南禅寺・水路閣
                                                 秋の水路閣






南禅寺・水路閣
                                                 冬の水路閣






湯豆腐

湯豆腐は南禅寺周辺での精進料理が初まりとされています。




南禅寺の武家面(ぶけづら)

足利義満により、五山の上とされ隆盛し、武家からの信仰が厚かったのです。




五山の上位(ござんのじょうい)

南禅寺は、1334年五山の一位とされましたが、その後、足利義満により一位のさらに上の格付け、五山の上位とされました。一位天龍寺、二位相国寺、三位建仁寺、四位東福寺、五位萬寿寺(現、東福寺塔頭)です。



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案内

〒:606-8435
所在地:京都市左京区南禅寺福地町86
℡:075-771-0365

まめ情報

近くのお店・・・・
料理旅館 菊水
京都市左京区南禅寺福地町31番地 (駐車場10台完備)
℡:075-771-4101
営業時間 11:00~22:00(食事 LO20:00)
年中無休

料理旅館 菊水

料理旅館 菊水 料理旅館菊水 7代目小川治兵衛の庭 料理旅館菊水 ゆどうふ膳 料理旅館菊水 ゆどうふ膳 料理旅館菊水 部屋から見える風景

南禅寺参道に入って100mほど歩くと右手に「菊水」の看板がでている坂が見えます。看板が見えると右に曲がって坂を少し登ったところにあります。南禅寺の近くなのに静かな場所で、ゆっくり庭を眺めながら食事ができます。といっても南禅寺の近くなので前もって予約する方が安心です。こちらの庭は植治の名で有名な7代目小川治兵衛の作庭です。そんな素敵な御庭を眺めながら頂くゆどうふ膳(写真)は3500円(税サ込)とはお得な気分です。食事の後は庭にでて散策もよし・・・。

地域別日本遺産









南禅寺・境内
                                           




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