天龍寺の歴史
天龍寺(てんりゅうじ)は京都の観光地、嵐山(あらしやま)の賑やかな通りに面してあります。観光の名所の渡月橋をはじめ亀山公園などもかつての天龍寺の境内地でした。1339年奈良吉野でなくなった後醍醐天皇(ごだいごてんのう)の菩提を弔うために足利尊氏によって夢窓疎石(むそうそせき)を開山に迎え創建されました。この地は檀林皇后が創建した檀林寺のあったところで、のち後嵯峨天皇の仙洞御所・亀山殿が営まれていたところです。夢窓疎石は堂塔建立の資金を調達するため中国・元との貿易を進言し七堂伽藍が整い天龍寺は京都五山の第一位の寺格を得ることとなります。その後、足利将軍家の没落や豊臣秀吉らの復興により8度の火災を乗り越え現在に至ります。
宗派・本尊など
別名: 天龍資聖禅寺
宗派: 臨済宗 天龍寺派
本尊: 釈迦牟尼仏
ユネスコ世界遺産登録(1994) 京都17寺社
天龍寺の見所
曹源池庭園(特別名勝・史跡)
天龍寺と言えば曹源池庭園です。前述のように天龍寺は八度も火災で焼けており、ほとんどの建造物は明治時代後半以降のもので国宝、重要文化財のものはありませんが、この天龍寺の庭園は特別名勝及び、史跡に指定されています。また、天龍寺の世界遺産に登録されている箇所はこの当時の面影が残っている夢窓疎石作庭のこの庭園なのです。
方丈
明治時代の建築です。
多宝殿
近年の昭和の建築ですが、鎌倉時代の様式を用いています。 後醍醐天皇の木造を安置しています。
百花苑
百花苑は、多宝殿から北門に向かってある昭和58年に整備された庭園です。 特に、桜(春)の頃は非常に美しいです。
塔頭寺院
弘源寺(こうげんじ)
本堂には、長州藩軍勢の試し切りの刀傷があり、その方向に虎嘯(こしょう)の庭という嵐山を借景にした庭園があります。春・秋特別拝観。
宝厳院(ほうごんいん)
宝厳院の庭園は、特に秋の景色が本当に美しいです。春・秋特別拝観。
他、多数
その他
五山の一位
鎌倉時代末期頃、南宋(中国)の五山制度にならって北条氏が鎌倉の寺院を選びました。
建長寺、円覚寺、浄智寺、浄妙寺、寿福寺などです。その後、京都でもそれにならい足利氏が五山の臨済宗の寺格を格付をしたのです。
当時、天龍寺は五山の一位に選定されるほど立派な寺院でした。(立派な寺院でも政治的な理由から妙心寺や大徳寺は選定されていませんでした。)
案内
〒:616-8385
所在地:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
℡:075-881-1235
まめ情報
近くのお店・・・・
廣川(ひろかわ)
京都市右京区嵯峨天龍寺北造路町44-1 (乗用車15台の駐車場あります)
℡:075-871-5226
営業時間:11:30~14:30 17:00~21:00(LOは20:00)
定休日:月曜日
天龍寺のすぐ近く、うなぎ料理の『廣川』は2012年のミシュランにも選ばれています。玄関先にはその日のうなぎの産地が提示されています。店内はとても明るく清潔感が漂っています。写真右はうな重2400円、きも入り吸いもの400円で。その他うなぎのコースなどもあります。あっさりしたたれの味は、うなぎの新鮮さをものがったています。(2012年1月)