大徳寺

大徳寺の歴史

大徳寺(だいとくじ)は鎌倉時代末期(1315年)大燈国師、宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)が赤松則村(あかまつのりむら)の帰依を受け洛北紫野に小庵を建立して「大徳」となずけたのが始まりです。 1325年、花園天皇により宗峰妙超に帰依し大徳寺を祈願所にすると院宣される事で寺院として形態が整い始めます。 その後、後醍醐天皇も当寺を保護し大徳寺を京都五山の上位に格付けをしました。 しかし足利尊氏が天下を取ることで後醍醐天皇と関わりが深い大徳寺は寺格を五山十刹の最下位に近い9位にまで落とされました。 大徳寺は政府の庇護と統制下にあり世俗化しつつある京都五山から自ら脱退し、座禅修行に専心する独自の道を選んで行きました。 貴族、大名、商人、文化人などの保護、支援を受けて特に茶の湯の世界との縁が深く、武野紹鴎、千利休をはじめ多くの茶人が関わりを持っています。室町時代以降は一休宗純をはじめとする名僧も輩出されました。 1453年の火災と応仁の乱での焼失も一休宗純が堺の豪商、尾和宗臨(おわそうりん)らの援助を受けて復興し、その後も豊臣秀吉らの大名の帰依を受け、江戸時代初期幕府との関係も回復し、寺院は栄え今日に至っています。



宗派・本尊など

別名:  大徳禅寺
宗派:  臨済宗 大徳寺派 大本山
本尊:  釈迦如来

大徳寺の見所

大徳寺三門(重文)
二層の三門で千利休が上層を完成させ『金毛閣』となずけ、さらに、自分の木造を二階部に安置させました。 この事によって、豊臣秀吉は利休の下をくぐらねばならず、激怒し利休を切腹させたのです。

大徳寺・三門
                                        






勅使門(重文)
大徳寺では、勅使門から北に向かって三門、仏殿、法堂(はっとう)がほぼ一直線に並んでいます。勅使門は、御所から下賜されたものです。

大徳寺・勅使門
                                         






仏殿(重文)
江戸期、京都の豪商那波常有(なわじょうゆう)の寄進で造営されました。

大徳寺・仏殿
                                        






庫裏(くり)〈重文〉
庫裏と言うのは仏教寺院の中で住職が居住してる場所の台所です。 大徳寺方丈庭園(特別名勝)、唐門(国宝)はこちらからです。(期間限定、中の撮影不可)



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塔頭寺院

大徳寺の主な塔頭寺院(たっちゅうじいん)

高桐院(こうとういん)
細川忠興とガラシャ、出雲阿国(いづものおくに)のお墓があります。庭園につながる小路はとても 趣があります。常時拝観可。

大徳寺・高桐院
                                         






大仙院(だいせんいん)
国宝の本堂と特別名勝の書院庭園があります。常時拝観可。(撮影不可)

大徳寺・大仙院
                                         






龍源院(りょうげんいん)
『東滴壺』(とうてきこ)と呼ばれる日本最小の坪庭があり、他、三つの枯山水庭園があります。気さくな塔頭寺院です。常時拝観可。

大徳寺・龍源院
                                         






瑞峯院(ずいほういん)
大友宗麟にゆかりのある塔頭寺院です。重森三玲(しげもりみれい)の枯山水庭園が二つあります。常時拝観可。

大徳寺・瑞峯院
                                         

以上、大徳寺では四寺院が常時拝観可能な塔頭寺院です。(2011年時点)






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芳春院(ほうしゅんいん)
加賀前田家の菩提寺で前田利家の妻の松子「まつ」の法号をとって芳春院としました。 写真は、洛陽四閣と呼ばれる『呑湖閣』(どんこかく)です。 洛陽四名閣とは、金閣銀閣西本願寺の飛雲閣と呑湖閣です。さらに、東福寺の『伝衣閣』(でんねかく)をあわせて、京の五閣となります。 芳春院は、秋に特別拝観があります。

大徳寺・芳春院呑湖閣
                                          写真は呑湖閣






黄梅院(おうばいいん)
織田信長が建立。6月、11月などに特別拝観があります。武野紹鴎(たけのじょうおう)好みの茶室『作夢軒』が有名です。

大徳寺・黄梅院
                                         






総見院(そうけんいん)
本能寺の変の後、豊臣秀吉が織田信長の為に建立した寺院で、織田家の菩提寺です。6月、11月などに特別公開があります。

大徳寺・総見院
                                         






興臨院(こうりんいん)
昭和の小堀遠州といわれている中根金作作庭の庭園があります。気さくな塔頭寺院です(不定期拝観)

大徳寺・興臨院
                                         






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真珠庵(しんじゅあん)
一休宗純(いっきゅうそうじゅん)ゆかりの寺院で、村田珠光(むらたじゅこう)作の名勝庭園『七五三の庭』や長谷川等伯の『蜆子・猪頭図』(けんしちょとうず)、金森宗和(かなもりそうわ)の茶室『庭玉軒』(ていぎょくけん)などで有名です。不定期拝観。(障壁画などはレプリカ)撮影不可。

大徳寺・真珠庵
                                         






聚光院(じゅこういん)
三千家の菩提所で千利休(せんのりきゅう)の供養塔があります。他、狩野永徳の襖絵『花鳥図』や 『琴棋書画図』(きんきしょがず)などが有名です。 不定期拝観。(障壁画などはレプリカ)撮影不可。

大徳寺・聚光院
                                         






龍光院(りょうこういん)
国宝の茶室『密庵席』(みったんせき)が有名。【国宝三席】 他、有楽園(うらくえん)の『如庵』(じょあん)、妙喜庵(みょうきあん)の『待庵』(たいあん)あります。




狐篷庵(こほうあん)「龍光院に所属」
小堀遠州(こぼりえんしゅう)の建立で、茶室『忘筌(ぼうせん)』が有名です。遠州の渾身の作を見ることができます。数年に一度・不定期拝観・撮影不可

大徳寺・狐篷庵
                                         



その他

大徳寺の茶面(ちゃづら)
大徳寺は茶の湯の縁が深くほとんどの塔頭寺院では茶室をもっています。 多いところでは三つも四つもあるところがあります。 このことから、大徳寺の茶面と呼ばれるようになりました。

案内

〒:603-8231
所在地:京都市北区柴野大徳寺町53
℡:075-491-0019


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豆情報

大徳寺の塔頭寺院・・・・
鉄鉢料理 『泉仙』大慈院店

大徳寺塔頭寺院・大慈院・泉仙(だいじいん・いづせん)
〒:603-8231
京都府京都市北区紫野大徳寺町4 (駐車場は大徳寺の駐車場をご利用ください。有料です。)
℡:075-491-6665
営業時間:11:00~16:00
定休日:年中無休
10名以上は要予約・予約のない方は順次ご案内になります。

精進料理・大徳寺・泉仙大慈院店

鉄鉢料理 『泉仙』大慈院店・外 鉄鉢料理コース 鉄鉢料理コース 鉄鉢料理コース 鉄鉢料理コース 鉄鉢料理コース 鉄鉢料理コース 鉄鉢料理コース きくらげの佃煮  

写真のコースは、鉄鉢料理『ゆり』コース 4200円(2011年、10月現在)
精進鉄鉢料理(しょうじんてっぱちりょうり)の鉄鉢とは、僧侶が托鉢(たくはつ)で食物などを受けるのに用いる器のことです。こちらのお料理は、その鉄鉢で出てきます。 精進料理は比較的味が単調になりがちですが、こちらのお料理は味のメリハリがあるので最後まで美味しくいただけます。季節によって異なるメニューだと思いますが、きくらげの佃煮がそえてあります。これがまた美味で、宣伝はされていませんでしたが、パックに入れて小分けで販売していただけます。お気に召した方は、是非お店の方に声をかけてみてください。但し、日持ちはしませんので3日以内に召しあがってほしいのです。

近くのお店・・・・
おはりばこ
〒:603-8216
京都市北区紫野門前町17
(お近くの駐車場をご利用ください。前に大徳寺の駐車場(有料)があります。)
℡:075-495-0119
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜日(毎週)、第三火曜日、年末年始、夏季休業あり

おはりばこ

おはりばこ・千鳥

大徳寺の駐車場前にある「おはりばこ」。町屋を改装した店内は、京都を感じます。かんざしや、根付け(写真 630円)、ピン(写真 840円)、がま口などが鮮やかな色の古布で作られています。お値段もリーズナブルのものからそろい、京都らしさが喜ばれます。(2011年 10月現在)

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地域別日本遺産









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