京都御所

京都御所の歴史

京都御所は、鎌倉時代中期から明治2年の東京行幸まで歴代天皇の居所・執務所でした。 平安京での正式な皇居は平安京の中央北部に位置する大内裏の中の内裏でしたが、戦乱や度重なる類焼によって荒廃したため天皇は公家の屋敷を借りて仮住まいをしていました。それが、現在の京都御所に隣接していた里内裏です。里内裏の一つ、土御門東洞院は北朝と呼ばれる持明院統の天皇が歴代居住したところです。そして持明院統の光厳天皇がここで即位し、南朝の後亀山天皇が後小松天皇に三種の神器を渡すことで南北が統一され、現在の御所として定着していきます。その後、幾度となく焼失と再建を繰り返しそのたびの拡張工事によって現在の状態になったと言われてます。首都が東京に移ってからも、大正天皇・昭和天皇は京都御所でご即位され、今上天皇の即位の礼は「高御座(たかみくら)」と「御帳台(みちょうだい)」を東京の皇居宮殿まで運ばれて行われました。しかし現在は、天皇の所在を示す、「高御座(たかみくら)」・「御帳台(みちょうだい)」は京都御所のそれぞれの場所に戻っています。



京都御所の見所

紫宸殿

御所の正殿で、天皇の即位式、立太子礼などの最重要儀式が執り行われた最も格式の高い建物です。南向きに建ち左側が左近の桜、右側が右近の橘です。又、建築形式は入母屋造、桧皮葺の寝殿造の建物です。

京都御所・紫宸殿
                                           






京都御所・紫宸殿
                                           右近の橘は養生中です






京都御所・紫宸殿・右近の橘
                                           右近の橘






京都御所・紫宸殿・左近の桜
                                           紫宸殿前の左近の桜






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承明門(しょうめいもん)

この門をくぐると紫宸殿があります。

京都御所・承明門
                                           






京都御所・承明門
                                           紫宸殿から承明門方向






建礼門

京都御所の南にある南向きの門です。この門は通常、天皇や国賓しかくぐることはできません。 この門をくぐると承明門がありその先に紫宸殿があります。

京都御所・建礼門
                                           






御池庭(おいけにわ)

紫宸殿奥、北東側にある「御学問所」、「蹴鞠の庭」、「小御所」の目の前にある庭園です。

京都御所・御池庭
                                           






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清涼殿

建築形式は入母屋造、桧皮葺の寝殿造の建物です。 儀式を執り行う紫宸殿にたいして清涼殿は生活の場でした。従って紫宸殿より仕切られています。

京都御所・清涼殿
                                           






新御車寄

今でいう玄関の事でお車を寄せて車からの乗り降りをする場所です。 大正4年、大正天皇の即位礼に際して、天皇皇后両 陛下のための玄関として建てられたものです。その後、昭和天皇や今上天皇もご利用されているそうです。京都御所には、もう一つ従来の御車寄があります。

京都御所・新御車寄
                                           






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その他

猿が辻の猿

京都御苑の中にある京都御所。その御所の東北(鬼門)の壁だけ凹んでいます。そこには、木彫りの猿が祀られています。鬼門は邪気の入ってくる方向でそれを封じるために猿が祀られているわけですが、それは、京都御所から北東には、比叡山の延暦寺があり、邪気の入ってくるのを防ぐ役割をしています。さらにその北東には日吉大社(ひよしたいしゃ)があり、そこには神の使いの猿「神猿(まさる)」がいます。それが転嫁して「魔去る」となり厄除けに猿を祀るようになったと言われています。又、北東は丑寅の方向ですが、その正反対の猿を祀ることにより邪気封じに使われています。京都御所の北東にある比叡山延暦寺の間にも猿を祀っている神社が枡形商店街の近くの幸神社(さいのかみやしろ)と修学院の赤山禅院です。ここにも木彫りの猿が祀られています。

京都御所・猿が辻
                                           






案内

〒:602-8611
所在地:京都市上京区京都御苑3番(住所は省略できます。)
℡:075-211-1215 宮内庁京都事務所
年に二回春、秋一般公開されます。
他は、メール又は、往復はがきでの申し込み制となります。(3カ月前の月の1日午前5時より)
18才以上からの参観となります。


地域別日本遺産









京都御所・月輪未生流(つきのわみしょうりゅう)
                                           




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