重森三玲の庭・東福寺八相庭(とうふくじはっそうてい)
東福寺方丈の庭園は、1938年昭和の作庭家第一人者の重森三玲によって作庭されました。方丈を四方に囲む庭は、「八相成道(釈迦の生涯で起きた8つの重要な出来事)」を表現し、八相の庭と命名されています。
東福寺八相庭・南庭
庭の東側に配置された大きな石組は「蓬莱」、「方丈」、「瀛洲(えいじゅう)」、「壺梁(こりょう)」と呼ばれる四仙島を、その周りの波紋は「八海」、また、西側の苔のあるほうには、複数の築山「五山」があり、八相成道のうちの6つが表現されています。
手前が四仙島と八海を表す石組で、奥には五山が表現されています。
東福寺八相庭・西庭(井田庭)
庭の西側に、きれいに刈り込まれたさつきと砂地の市松模様の西庭があります。八相成道の「井田市松(せいでんいちまつ)」が表現されています。井田とは、井の字に等分した中国の土地制度に因んだものです。このような理由で井田庭ともいわれています。
東福寺八相庭・北庭(市松庭)
ウマスギゴケの緑と敷石の市松模様が特徴の北庭。別名、市松庭ともいわれます。
東福寺八相庭・東庭(北斗七星庭)
八相成道の「北斗七星」が表現されています。これで八相成道の8つがそろいました。
案内
東福寺
〒:605-0981
所在地:京都市東山区本町15丁目778
℡:075-561-0087