石山寺

石山寺の歴史

石山寺(いしまやまでら)は、747年、聖武天皇が、奈良東大寺の大仏の表面に金メッキを施すために、良弁に黄金を探すよう命じられます。良弁はこれを吉野の金峯山(金の山といわれていた)に祈らせ、夢に蔵王権現が現れ現在の滋賀県にいって観音菩薩を祈るようお言葉を残されました。良弁は石山を訪れ巨大な岩の上に聖徳太子の念持仏如意輪観音を安置し草庵を建てました。それから2年後、陸奥国(むつのくに)から黄金が産出されました。その後、どうしたわけか岩に置いていた如意輪観音がとれなくなり、如意輪観音を囲むようにお堂が建てられたのです。これが石山寺の始まりです。また、石山寺は、清水寺長谷寺と並ぶ日本でも有数の観音霊場です。

宗派・本尊など

宗派:  東寺真言宗
本尊:  如意輪観音

石山寺の見所

本堂(国宝)

本堂は巨大な硅灰石(けいかいせき)<天然記念物>の上に建てられ、正堂(しょうどう)・合い間・礼堂(らいどう)からなる建物です。1078年の火災で焼失した後、1094年に再建されました。中には本尊の如意輪観音が安置されています。合の間と礼堂は淀君からの寄進で1602年に建てられたものです。また、本堂は清水寺や長谷寺などの観音霊場におおく使われている舞台造(ぶたいづくり)<懸造・かけづくり>でできています。

石山寺・本堂
                                   






硅灰石(けいかいせき)<天然記念物>と多宝塔(国宝)

硅灰石は、石灰岩が花崗岩(かこうがん)と接触し、その熱作用のために変質したものですが、石山寺のように雄大な硅灰石となっているのは大変珍しいのだそうです。また、「石山」という名称はこの硅灰石に由来しているという事です。多宝塔は、1194年の建立です。中には快慶作の大日如来が安置されており、年代の分かっている多宝塔の中では、最古の多宝塔です。

石山寺・硅灰石・多宝塔
                                   






蓮如堂(重文)と境内

本堂と同様、懸造の建物です。

蓮如堂・境内
                                   






東大門(重文)

1190年源頼朝の寄進により建てられました。

石山寺・東大門
                                   






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その他

紫式部
紫式部は新しい物語を作るために石山寺に七日間こもっていました。そこは、本堂にある合の間の東に位置するところで「源氏の間」といわれています。かつて紫式部が、その窓から十五夜の月を眺めた時に源氏物語の講想が浮かんだとされています。



案内

〒:  520-0861
住所: 滋賀県大津市石山寺1-1-1
℡:  077-537-0013

地域別日本遺産









石山寺
                                   






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