千本釈迦堂の歴史
千本釈迦堂(せんぼんしゃかどう)は、鎌倉時代初期の1227年義空(ぎくう)によって創建されました。 義空は藤原秀衡(ひでひら)の孫で延暦寺で修行の後ここを建立しました。 本堂は摂津の材木商の寄進をうけ完成しました。倶舎宗(くしゃしゅう)・天台宗・真言宗の三宗兼学を朝廷より許された寺院だったそうです。
宗派・本尊など
別名: 大報恩寺(だいほうおんじ)
宗派: 真言宗智山派
本尊: 釈迦如来
千本釈迦堂の見所
本堂(国宝)
千本釈迦堂の本堂は、京都市内の中心部(洛中)では、応仁文明の乱にも奇跡的に焼けることなく創建当時のもので、洛中最古の建造物で国宝に指定されています。
阿亀桜(おかめざくら)
通常のおかめ桜とは違いこの千本釈迦堂の阿亀桜は愛称で、立派な枝垂れ桜です
象顔桜(ぞうがんざくら)
遅咲きの八重桜で花弁がゾウの牙のように二本でているので象顔と呼ばれています。
阿亀多福(おかめたふく)
ここ千本釈迦堂の本堂を造営する際、その昔、 棟梁の長井飛騨守高次が柱の寸法を誤って切ってしまったそうです。 妻のおかめが「短い柱に合せてすべての全柱を切ればよい」と提案し、高次は無事本堂を完成させることができます。しかし、妻が助言したことが世間に知れては夫の恥と、上棟式の前日、おかめは自殺してしまうのです。 高次は妻の思いやりに心から感謝し、上棟式に御幣におかめの面を飾ったといいます。京都では、今でも家の棟上げにおかめの面を飾る習慣があります。 その後、人々はおかめを憐れんで供養塔を本堂の前に立てました。大工の信仰も厚く今でも様々な建築業者が奉納されています。 度重なる戦乱にも残った本堂とも結びつき厄除、招福のおかめ信仰につながっているのです。
黄桜(きざくら)
千本釈迦堂には様々な桜があり、遅咲きの黄桜もまたその一つです。黄桜は本堂東横に植えられており、まだこれからの木で数年後には立派になるでしょう。また御衣黄(ぎょいこう)もあちこちに植樹されています。
その他
大根焚き
12月7日・8日に行なわれる成道会法要<じょうどうえほうよう=釈迦の成道「悟りを開いた事」を記念して行われる法要(行事)>。鎌倉時代の僧・慈禅が、法要の際に大根の切り口に梵字を書いて息災祈願を行なったのが起源とされ、今日では、この大根を食べると中風など諸病除けになるとされています。
案内
〒: 602-8319
所在地:京都市上京区今出川通七本松上ル溝前町
℡:075-461-5973
まめ情報
近くのお店・・・・
京料理・てんぷら 天喜(てんき)
京都市上京区千本今出川上ル上善寺町89(10台駐車場あります)
℡:075-461-4146
営業時間:11:30~20:00(LO20:00)
定休日:第2・4月曜日
昭和8年の創業。「天ぷら会席」を発案し天ぷらと京料理と融合したことで話題になりました。
写真は気軽に楽しめる3150円(税込)のお食事。予約なしで頂けます。(2011年 7月)
近為(きんため)
京都市上京区千本通五辻上ル牡丹鉾町576(隣に駐車場あります)
℡:075-461-4072
営業時間:9:30~17:30
定休日:年中無休
明治12年創業の『近為』。 店内にはあさ漬け・ふか漬け・ちりめん・魚の粕漬けなどもありお土産・ご進物にも喜ばれます。
写真中央は、近為の創作漬物『柚子こぼし』(420円税込)です。柚子の香りと大根の歯ごたえが、お茶うけ・酒の肴にぴったりです。他は白菜のあさ漬けと生姜のたまり漬けです。(2011年 3月)