京都御苑の歴史
明治2年、明治天皇とともに東京に移った公家のお屋敷(御所の周りにありました)が大量の空き家になり荒廃していることを知った明治天皇が非常に嘆かれた為、明治10年御所の保存を命じられました。これを受けた京都府が火災を避けるために公家屋敷を取り壊し整備した事が京都御苑(きょうとぎょえん)の始まりです。今出川通り・烏丸通り・丸太町通り・寺町通りに囲まれた63ヘクタールの広さがあり公園内には京都御所・仙洞(せんとう)御所・大宮御所・宮内庁京都事務所・皇宮警察本部などの施設を始め、、外務省が管理している京都迎賓館、公家屋敷の遺構、公園の管理を行う環境省、グランド、テニスコート等があります。そしてたくさんの樹木が季節によって彩りを変え市民の憩いの場所となっています。御苑の西、烏丸町通りに面している所に蛤御門があります。江戸時代大火で初めて開門されたことから「焼けて口開く蛤」にたとえられた事でこのように呼ばれるようになりました。1864年長州藩と会津藩による禁門の変(蛤御門の変)でついた銃弾の後が今でも残っています。
京都御苑の見所
近衛邸跡の糸桜
早咲きの枝垂桜です。 旧五摂家の近衛邸跡にある糸桜という枝垂桜です。
蛤御門
蛤御門は「新在家御門」と呼ばれて元々、開かずの門でしたが、1788年天明の大火で「焼けて口開く蛤」に例えれれ蛤御門と呼ばれるようになりました。又、1864年、禁門の変で長州藩(尊王攘夷派)と会津藩(幕府側)の争いにより、その時の弾痕が残っています。
九条池
御苑の南西には九条池がありそこには、旧五摂家の九条家の邸宅の遺構が残っています。
県井(あがたのい)
京都御苑三名水の一つ(染殿井、祐井、県井)で、京都三名水の一つでもあります。 旧一条家の屋敷跡にあり、昭憲皇太后の産湯の使われたとされています。病気をなおす不思議な水として知られていましたが、現在は非常飲料水として消毒・浄化済ですが、飲まないようにとのことです。
白雲神社
御所の弁天さんと呼ばれて、音楽と芸能の神様「妙音弁財天」を祀ります。 西園寺家の鎮守であり、西園寺家の家業が琵琶であったことからも弁財天を祀っているのです。
その他
御所の細道
京都御苑の中は、砂利道に自転車のハンドルがとられるため、皆同じところを走るようになり、道ができています。それを通称「御所の細道」と言われています。
京都御所
京都御所の敷地は京都御苑のなかにあります。 年に二回春、秋に一週間程一般公開されます。他は、申し込み制で見学できます(無料)。
仙洞御所・大宮御所
京都御所の東南にある江戸時代初期にできた皇位を退いた上皇・院の為に造営されたものです。申し込み制で見学できます(無料)。
案内
〒:602-0881
所在地:京都市上京区京都御苑3
環境庁 京都御苑管理事務所
℡:075-211-6348