金刀比羅宮の歴史
かつて伊勢神宮のお蔭参り(おかげまいり)、京参りとともに庶民の三大行事の一つとして賑わったもう一つの庶民の大行事が金毘羅参り(こんぴらまいり)で、現在の金刀比羅宮(ことひらぐう)をお参りすることを言います。金刀比羅宮の由縁には、二つの説があります。まず一つは、大物主命(おおものぬしのみこと=大国主)が象頭山(ぞうずさん)=(琴平山も含む)に行宮を営んだ跡を祭った琴平神社から始まり、本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ)=(神仏習合思想の一つで、日本の八百万の神々は、実は様々な仏[菩薩や天部なども含む]が化身として日本の地に現れた権現=[ごんげん]であるとする考え)により仏教の金毘羅(こんぴら)と習合して金毘羅大権現と称したとする説。そしてもう一つが、象頭山にあった真言宗の松尾寺に金毘羅を祀った鎮守社があり、修験道の役小角(えんのおずぬ)が、象頭山に登った際に、金毘羅の神の霊験に遭ったのが金毘羅大権現とされるという説があります。明治維新後の神仏分離・廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)により金刀比羅宮となり神道の神社となりました。主祭神は大物主命、相殿に崇徳天皇(すとくてんのう)を祀っています。長く続く参道の石段が有名で、奥社まで登ると1368段にもなります。
宗派・別名・主祭神など
宗派: 日本神道
別名: 金毘羅宮(こんぴらぐう)、こんぴらさん(愛称)
主祭神: 大物主命(おおものぬしのみこと)
金刀比羅宮の見所
金刀比羅宮・大門
大門は、1650年、初代高松藩主の松平頼重(まちだいらよりしげ)の寄贈によるものです。
金刀比羅宮・本宮拝殿
琴平山は、象頭山(ぞうずさん)と共に「象頭山」として瀬戸内海国立公園、名勝、天然記念物に指定され、金刀比羅宮は、その象頭山の中腹にあります。本殿(総檜造り)と相殿(あいどの)には、大物主神と崇徳天皇が祀られています。海の神様として特に有名です。
金刀比羅宮・旭社(あさひのやしろ)<重文>
本殿より少し下にある旭社ですが、江戸時代、清水の次郎長の代参で訪れた森の石松は、旭社のあまりの立派さ、美しさに本殿と思い込み参拝し帰ってしまったという話もあるそうです。
奥社
1368段の石段を登った象頭山の山頂近くに奥社があります。正式名は、厳魂神社(いづたまじんじゃ)といいます。
高燈篭
コトデン琴平駅横にある、日本一の高さ約27mの燈籠です。1860年に完成しました。海上交通の守り神として信仰されている御宮で、燈籠の火が丸亀沖の船に届くように設計されたそうです。今でも夜になると火が灯り、美しい夜景が眺められます。
案内
〒: 766-8501
住所: 香川県仲多度郡琴平町892-1
℡: 0877-75-2121 金刀比羅宮 社務所