薬師寺

薬師寺の歴史

薬師寺は680年、天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気平癒のために建立を発願されました。697年天武天皇が崩御されたのち、天皇となられた持統天皇により本尊開眼、その後文武天皇に引き継がれ、飛鳥地で堂宇が完成されました。そして710年の平城遷都に伴い現在地に移されました。幾多の災害を受けてきましたが、特に、1528年の兵火では、東塔を除く諸堂が焼失されました。昭和42年、高田好胤(たかだこういん)によって薬師寺の復興が発願されます。壇家を持たない薬師寺は、写経勧進によって、金堂・西塔・中門・回廊・大講堂が美しい姿で蘇りました。未来の人々に、堂塔伽藍が継承されるように、これからも写経は進められていきます。


宗派・本尊など

宗派:   法相宗 大本山
本尊:   薬師三尊像
ユネスコ世界遺産登録(1998) 古都奈良の文化財

薬師寺の見所

薬師寺三重塔東塔(国宝)
薬師寺で唯一創建当時より現存している建物です。この塔は(西塔も同じですが)6重の塔に見えますが、各層に裳階(もこし)を付けているため三重塔になります。

薬師寺・東塔・三重塔
                                         






薬師寺三重塔西塔
1528年の兵火で焼失後、昭和56年に復興されました。

薬師寺・西塔・三重塔
                                         






東院堂(国宝)
吉備内親王が元明天皇の冥福を祈り建立されたものです。奈良ではお堂は土間が通常ですが、板床を敷かれた東院は東院禅堂ともいわれ、禅の影響があったと思われます。中には国宝の聖観世音菩薩像が安置されています。

薬師寺・東院堂
                                         






大講堂
正面41m、奥行き20m、高さ17m、伽藍最大の建築物です。講堂が金堂より大きいのは、古代伽藍の通則で、南都仏教が教学を重んじ、講堂に多くの学僧が参集したからです。講堂の本尊・弥勒三尊や、お釈迦様の足跡を刻んで信仰の対象とした「仏足石」(国宝)、「仏足石跡歌碑」(国宝)が安置されています。

薬師寺・大講堂
                                         






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金堂
1528年の兵火で焼失された金堂は、その後豊臣家が金堂の仮堂を建て本格的に再建の予定でしたが、豊臣滅亡のために400年余りそのままの状態でした。各層に裳階をつけた美しいお堂は昭和51年に復興されました。中には本尊・薬師三尊像が安置されています。

薬師寺・金堂
                                         






玄奘三蔵院伽藍
玄奘三蔵は法相宗の始祖にあたります。伽藍の中央の玄奘塔には玄奘三蔵のご頂骨を真身舎利として安置されています。また平山郁夫画伯により、玄奘三蔵求法の精神が壁画で画かれ、絵身舎利として祀られています。

薬師寺・玄奘三蔵院伽藍
                                         






薬師寺境内

薬師寺・玄奘三蔵院伽藍より三重塔方面の眺め
                             玄奘三蔵院伽藍より三重塔方面の眺め






薬師寺境内・左ー東塔、右ー金堂、奥ー西塔
                             左ー東塔、右ー金堂、奥ー西塔






薬師寺・東回廊と東塔
                             東回廊ごしに見る東塔






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薬師寺を守護する神社

休ヶ岡八幡宮(重文)
薬師寺を守護する神様が祀られています。僧形八幡神(そうぎょうはちまんしん)・神功皇后(じんぐうこうごう)・仲津姫命(なかつひめのみこと)を配した三神一具の像は国宝に指定されています。

薬師寺・休ヶ岡八幡宮
                                         








その他

薬師三尊像(国宝)
 金堂の本尊、薬師三尊は中心に薬師如来坐像、向かって右に日光菩薩、左に月光菩薩を配しています。




写経について
お経は見ることで大きな功徳、声を出して読む事は更に大きな功徳、書き写すことは非常に大きな功徳があるとされています。
 写経によって、未来の人々へ、美しい薬師寺が継承されていきます。




案内

〒:630-8563
所在地:奈良県奈良市西ノ京町457
℡:0742-33-6001



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