大神神社

大神神社の歴史

大神神社(おおみわじんじゃ)に祀る大物主大神(おおものぬしのおおかみ)が最初に出てくる文献は、太安万侶(おおのやすまろ)編纂(712年)の古事記(日本最初の歴史書)の上巻(日本列島の形成部分ー日本神話)で、非常に古く日本で一番古い歴史の神社の一つと言われています。それによりますと、大国主神(おおくにぬしのかみ)が自分と協力して国造りをしてきた少彦名神(すくなひこなのかみ)<薬の神様-小人の神様>が亡くなられ、途方に暮れておられるところに海をてらして依ってこれる神様がいて、私を倭(やまと)の三輪山(みわさん)に祀れば協力すると言ってきました。その後、この神を祀る事になりました。古事記の中巻(神武天皇以降)では、三輪の神様は大物主神(おおものぬしのかみ)であると記されています。また、日本書紀(720年)には同じ内容が書かれ大国主神の別名である大己貴神(おおなむちのかみ)が少彦名神が亡くなられて悲しんでおられる所にやってきた神様は大己貴神の「幸魂(さきみたま)・奇魂(くしみたま)」であるといわれ、今でも大神神社の祝詞になっています。尚、大国主神と大物主神も同一神であるとする説もあり、神話の時代からの由緒ある歴史を引き継いでいるということが言えるのです。

宗派・主祭神など

宗派:     日本神道
主祭神:   大物主大神(おおものぬしのおおかみ)
         大己貴神(おおなむちのかみ)
         少彦名神(すくなひこなのかみ)


大神神社の見所

二の鳥居
これより先は、屋台などは入れない神聖な場所です。

二の鳥居
                                         






拝殿(重文)と境内(史跡)
大神神社は古い神社なので、本殿というものがなく、ご神体である三輪山を拝殿からお参りさせて頂くという形式をとっています。中では神楽をあげて頂けます。

大神神社・拝殿
                                         






巳の神杉
奥に見えるのが巳の神杉ですが、巳さん(蛇)がこの杉に住んでいて、たまに出てきて驚かせます。古来より、大神神社の神の化身が蛇であるといわれており、この杉の前には蛇の好物、卵がお酒と共にお供えされています。

巳の神杉
                                         






祈祷殿
 

大神神社・祈祷殿
                                         






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ささゆり園
祈祷殿の正面にあり、六月頃に開園されます。大神神社では、ささゆりを増やしていく活動もされています。ささゆりは花が咲くまで6~8年かかるそうで、栽培するのに非常に手間がかかるのだそうです。大神神社の境外摂社の率川(いさがわ)神社では、毎年6月17日に三枝祭(さいぐさまつり)<別名:ゆりまつり>があり大神神社のささゆりが境内に供えられます。

大神神社・ささゆり園
                                         






ささゆり
                                         






ささゆり
                                         






くすり道
大神神社では、大物主神と少彦名神の二柱の神様にちなんで薬の仕事にまつわる業種の人から灯籠を献灯されている場合が多いのですが、このくすり道の両サイドには特にそれが多いのです。この先に少彦名神のお社があります。

大神神社・くすり道
                                         






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摂社・末社

狭井神社(さいじんじゃ)
本社の荒魂をおまつりし、病気を鎮める神様としての信仰が厚く薬井戸があります。この神社の横から、三輪山に登ることができます。(狭井神社に申し込み、荷物を預けてから)

狭井神社(さいじんじゃ)
                                         






狭井神社、薬井戸(くすりいど)

狭井神社、薬井戸(くすりいど)
           御神水(ごこうずい)と言われひっきりなしに水を汲みに人が来ます。






檜原神社(ひばらじんじゃ)と山の辺の道
山の辺の道の途中にあります。大神神社と石上神宮の間にあり元伊勢と伝えられ、天照大御神が御祭神です。

檜原神社(ひばらじんじゃ)
                                         






檜原神社より
                       向こうに見えるのは二上山です。(檜原神社より)






   他、多数

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その他

大和三山
大神神社から大和三山を望む事が出来ます。左から、<低くて分かりにくいですが>天の香具山(あまのかぐやま)、畝傍山(うねびやま)、耳成山です。持統天皇の時代は、この三つの山の真中に藤原京があったそうです。持統天皇の歌にこんな歌があります。(百人一首)

『春過ぎて  夏来にけらし  白妙の  衣干すてふ  天の香具山』

天香具山に干してある白い衣が、1300年の時を経て目に浮かぶようです。

大和三山
                                         






三輪素麺
日本素麺の発祥の地で、紀元前から大神神社で保存食品として食されていました。又、揖保乃糸(たつの市、宍粟市あたり)と島の光(小豆島)と並ぶ日本三大素麺地です。




志るしの杉玉
大神神社の神様は酒造りの神様でもあり、摂社に杜氏の始祖、高橋活日を祀る活日(いくひ)神社があります。毎年、11月14日は新酒の酒造安全祈願大祭が行われ全国の酒造家や杜氏の方々がこられます。大神神社の拝殿に吊っている大きな杉玉が新しく取り替えられ「志るしの杉玉」、大神神社の杉の葉を球状に束ねて作られた小型の杉玉を持ち帰り新酒ができた印として軒先に吊るすのです。



案内

〒:633-8538
所在地:奈良県桜井市三輪 大神神社
℡:0744-42-6633



まめ情報

近くのお店・・・・
池利三輪素麺茶屋 千寿亭(いけりみわそうめんちゃや せんじゅてい)
奈良県桜井市茅原419(30台分の駐車場完備)
℡:0744-43-2421
営業時間:11:00~17:00(LO17:00)
定休日:金曜日(金曜日が祝日、または1日の場合前日が休日)※元旦を除く
三輪素麺には1200年の歴史があります。千寿亭は創業1850年。店内は、いつもお客であふれています。

池利三輪素麺茶屋 千寿亭

池利三輪素麺茶屋 千寿亭・そうめんと柿の葉寿司

写真はてんぷら付き冷やしそうめん(1050円)と柿の葉寿司(315円)。綺麗な盛り付けと、歯ごたえのある素麺の美味しさと、出汁のうまさ。何度も来たくなるお店です。開店時間を狙っていくか、並ぶ覚悟が必要です。少々並んでも食べたくなるんです。

地域別日本遺産









大神神社・なでうさぎ
                                           






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