春日大社の歴史
春日大社(かすがたいしゃ)は、今からおよそ1300年前奈良に都ができた頃、藤原不比等(ふじわらふひと)が日本の国の繁栄と国民の幸せを願って武甕槌命(たけみかずちのみこと)を茨城県の鹿島神宮から呼び寄せられた事からはじまります。その50年後に政変が起き、その時に三人の神様、経津主命(ふつぬしのみこと)が千葉県の香取神宮から、天児屋根命(あめのこやねのみこと)と比売神(ひめがみ)が大阪の枚岡神社から呼び寄せられました。武甕槌命・経津主命は日本の国を秩序ある国にするために、天児屋根命は神事と政治を守り導くために、比売神は平和と愛のためにそれぞれ祀られています。奈良では鹿が神の使いとされていますが、その由縁は武甕槌命が茨城県鹿島神宮から神山箕御蓋山にこられた時に白鹿に乗られていたことからです。奈良公園の鹿はその子孫にあたるのです。
宗派・主祭神など
宗派: 日本神道
主祭神: 武甕槌命(たけみかずちのみこと)
経津主命(ふつぬしのみこと)
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
比売神(ひめがみ)
ユネスコ世界遺産登録(1998) 古都奈良の文化財
春日大社の見所
中門(重文)・御廊(おろう)
中門は御本殿の直前にある楼門で、御廊は中門から左右に13m伸び、鳥が羽を広げたように見えます。
社頭の大杉と中門・御廊
大杉は樹齢800~1000年とも言われており、周囲が8mを超え高さは25mになるといわれています。その奥が中門と御廊です。
本殿(国宝)
中門の奥には春日造りの本殿四棟があり右から第一殿、武甕槌命・第二殿、経津主命・第三殿、天児屋根命・第四殿、比売神が祀られています。
砂ずりの藤
慶賀門を入ったところの藤棚で、5月初旬の頃に花房が地面に触れそうなくらいに垂れ咲くことからこのような名を付けられました。樹齢700、800年といわれています。写真は、剪定された次の年の画像です。
西回廊
西回廊は東西南北で一番長い回廊です。
春日大社境内(史跡)
春日大社には四柱以外にも摂社・末社含めて61社の神様が祀られています。
春日大社神苑(萬葉植物園)
園内は萬葉園・五穀の里・椿園・藤の園に大きく分けられます。藤原氏の氏神である春日大社の社紋は「下り藤」といわれ藤はとても大切にされてきました。ここ藤園には20品種、約200本の藤の木があり萬葉植物園は藤の名所となりました。萬葉園では万葉集に出てくる植物を植栽しています。万葉集を象徴する「紫草(むらさき)」もその季節になると可憐な花を咲かせます。
その他
万燈籠(まんとうろう)
二月の節分の日と八月のお盆に釣燈籠に火がともされ、「万燈籠」という神事が行われます。
案内
〒:630-8212
所在地:奈良県奈良市春日野町160
℡:0742-27-2114