中宮寺の歴史
中宮寺(ちゅうぐうじ)は聖徳太子の母、穴穂部間人(あなほべのはしひと)皇后の御願によって、尼寺として創建されました。聖徳太子建立七カ寺の一つです。国宝、菩薩半跏像「ぼさつはんかぞう」(寺伝如意輪観音)はその金堂の本尊であり、天寿国曼荼羅(国宝)は、その講堂の本尊、薬師如来像の背面に奉安されたものと伝えられています。平安時代には寺運衰退、以降復興を試みますがうまくいきません。戦国時代に入り、後伏見天皇八世の皇孫尊智女王が住職となられ、以来尼門跡として次第に寺観を整えたのが今の中宮寺であります。中宮寺は、飛鳥時代から尼寺として存続する、日本で唯一の寺院です。
宗派・本尊など
宗派: 聖徳宗
本尊: (寺伝)如意輪観音
中宮寺の見所
菩薩半跏像(国宝)
中宮寺の本尊とされるこの像は、「考える像」で有名で、飛鳥時代の彫刻の最高傑作ともいわれています。アルカイック・スマイルの典型として高く評価され、エジプトのスフィンクス、レオナルド・ダ・ヴィンチ作のモナリザと並んで「世界の三つの微笑像」とも呼ばれています。
天寿国曼荼羅繍帳(国宝)
日本最古の刺繍遺品として知られる「天寿国曼荼羅繍帳」は、聖徳太子の妃である橘大郎女が、太子崩御されたのち、太子が往生なされている天寿国のありさまを、刺繍で表現させたものです。現在あるものは、鎌倉時代に入って信如比丘尼が復元されたものになります。展示されているのは複製品で、実物は奈良国立博物館にて見ることができます。
本堂
高松宮妃殿下の御発願により昭和43年5月に完成しました。本堂の周りには、八重・一重の山吹が、そして四季折々の花木が植えられ、女性らしさが表現されています。本尊、菩薩半跏像が、安置されています。
中宮寺境内
案内
〒:636-0111
所在地:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺北1-1-2
℡:0745-75-2106